第4回雨引の里と彫刻開催までの経過

雨引の里と彫刻も第4回展を実現することができました。 あいさつをかねて、この展覧会の開催に至るまで約1年間にわたっての経緯を簡単に記してみます。
昨年5月から月1回の全体会議を開き毎回約30名余りの作家が参加して様々な問題や提案を討議してきた。
2000/5/21
今まで3回にわたって参加作家が企画、運営をしてきた主旨を説明し討議した。 4回展のゾーンと会期、参加費等について討議した。
6/18
参加メンバー42名を決定、前回の討議事項である会場を阿部田、中根、高久、鷲宿地区とした。新たにボランティア、ホームページ委員を含む役割分担、会期、予算、参加費を決定。各作家は次回会議までに作品設置希望地を3箇所ずつ選定し役場企画課の地図に記入、平行して出品作家リスト(生年月日、略歴、代表作品等)作成の資料提出。
8/20
設置場所の確認、決定。なお場所が重なっている作家は当事者で話し合って次回9/10の会議までに決定してもらう。ボランティア、ポスターチラシ、田舎の会議委員よりの中間報告。
9/10
各地区長出席のもと各作家の選んだ展示希望地の可能性について打診。また区長さんからそれぞれの地権者に話を通して頂いた上で作家が挨拶に行き最終的な許可をもらうと言う流れを説明。
10/22
会議の前に各作家地権者へ挨拶回り。4回展は参加メンバーが増えたため会議に出すたたき台を作る組織の必要を感じ運営委員会(13名)を設置。ポスター、チラシに盛り込む内容(オープニング、桜と彫刻を見る会、バスツアー2回、いなかの会議)等のイベントを確認。会期中の受け付けについてアルバイトと作家1名としアルバイトの費用は作家達で負担。受付(インフォーメーションセンター)に携帯電話を用意。
11/26
ポスター、チラシの原案(一部訂正)を確認。運営委員会提案のルートにしたがって巡回、所要時間約2時間、全行程約15km、ルートは一方通行とし作家番号は通し番号とする事を確認。
2001/1/14
ポスター、チラシの最終原稿を発表、確認。助成金について、前回同様芸術文化振興基金に応募、4月には内定予定。ホームページ、ボランティア、受付の各委員よりの報告。様々な理由から最終的な参加メンバーは38名と1グループとなった。
2/18
ボランティア委員より鷲宿公民館で地元の主婦達による手造りの器によるお茶、食事のサービス、野菜、特産品の販売も行う。役場の提案により無料貸自転車を20台ほど用意。石翔会(若手石材業者の会)より搬入出の機材提供の申し入れを頂く。搬入設置を3月10日~23日の間に行う。各委員(会場案内板作成設置、シトラス受付会場設営、作品コメント、オープニングパーティー等)の仕事の手配を確認。村の広報誌に4~5回この展覧会について載せることとした。各作家は写真撮影のアングルと時間をカメラマンに伝える。
このような準備段階を経、それぞれの係が実際の仕事をこなして展覧会の開幕にこぎつけた。 約1年にわたる経過の中で今回特に感じた事は地元村民の理解と盛り上がりでありそれが具体的な形としてボランティアの活動や搬入機材の提供といった形に現れたように思う。また4回目に初めて“あなた方、一体何を考えてこの活動をしているのか”と言った質問を投げかけてきてくださった。言い方を変えればようやく村の一部の方々とではあるがコミュニケーションを持つ事が出来たのが大きな成果ではないかと思う。

雨引の里と彫刻 実行委員会
菅原二郎