POSITION (unit, crust)

白御影石、アクリル塗料
86×194.5×45.86 cm 1200 kg
86×33×220 cm 900 kg
30×25×350 cm 50 kg

彫刻や建造物に彩色を施すことは太古からの営為なのだが、彫刻の形・素材・質感としての表装に恣意的に色彩を付加ることは、形の無駄を削り彫刻として昇華させることの対局にあると思っている。
それらの所為が、自らの曖昧さを露呈させるだろうことは承知しながらも、冬枯れの木立から初夏へと激変する環境の中で、彫刻物だけが不変不動の存在として対峙することの自明さに耐えられなかったのだ。
私の中で、今まで彫刻だったはずのものが、一筆を入れた時点から画布の延長に変質してしまった。