略歴 | 1957 北海道生まれ 1988 青森EXPO‘88記念現代野外彫刻展 <大賞受賞> 1989 第13回現代日本彫刻展 <兵庫県立近代美術館賞受賞> 1990 A Primal Spirit(ロスアンゼルス カランティ美術館 他) 第4回オーストラリア彫刻トリエンナーレ(ヴイクトリア国立美術館/オーストラリア) 1991 第5回バングラデッシュビエンナーレ 1992 廃墟としてのわが家一都市と現代美術(世田谷美術館) 1993 Cultual Landscape AKERSVIKA展(リリハンメルオリンピックカルチャープログラム) 1997 Le Japon Mondt – de – Marsan Sculptures(デスピオ=ウェレリック美術館/フランス) International Art Exhibision INSIDE(カ-ルス公園/カッセル市) 1999 彫刻の森美術館開館30周年記念展「森に生きるかたち」 第18回現代日本彫刻展 <大賞受賞> <神奈川県立近代美術館賞受賞> 第3回「雨引の里と彫刻」展(大和村羽田山/茨城県大和村) 2000 Summer at Toolonlahtiy Bay Art Garden HELSINKI 2000 – Cultural Capital of Europe 越後妻有アート・トリエンナーレ(城山公園キャンプ場広場/新潟県松代町) 2001 第4回「雨引の里と彫刻」展(大和村鷲宿/茨城県大和村) Cime et Racines – International sculpture symposium (Saint-Etienne-des-Gres/Quebec, Canada) 2002 個展「静かに行く、遠くへ行く。」(村松画廊/東京都中央区銀座) 個展「The Inner Kingdom」(MACA GALLERY/東京都世田谷区北沢) 「5つのかたち-自然への提示」開館一周年記野外彫刻展(国際芸術センター青森) 2003 現代美術の磁場-2003(茨城県つくば美術館/茨城県つくば市) 2005 麻生の道彫刻展(麻生区吹上交差点周辺道路/神奈川県川崎市) style TSUKUBA-芸術の風つくばから(茨城県つくば美術館・つくば市中央公園 /茨城県つくば市) 2006 個展「静かに行く、遠く帰る」(ギャラリーなつか/東京都中央区銀座) 雨引の里と彫刻 2006(大和村羽田/茨城県桜川市) 第三回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(城山公園キャンプ場広場/新潟県十日町市松代町) 2007 個展「遠い予感」(GALLERY HIRAWATA/神奈川県藤沢市) 國安孝昌展「森の竜神」(金津創作の森/福井県あわら市) 上勝アートプロジェクト 里山の彩生(上勝町正木地区/徳島県上勝町) Art session Tsukuba 磁場 – 地場展 2007(平沢官衙遺跡・つくば民家園/茨城県つくば市) 2008 Architectural Ceramics – Old (Clayarch Gimhae Museum/Gimhae, KOREA) 雨引の里と彫刻 2008(花の入り公園/茨城県桜川市) 2009 Art session Tsukuba 磁場 – 地場展 2009(平沢官衙遺跡・つくば美術館/茨城県つくば市) 2011 雨引の里と彫刻 2011 冬のさなかに(桜川市高久/茨城県桜川市) |
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國安 孝昌 KUNIYASU Takamasa
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筑波嶺の産土神の御座(みざ)2022
丸太、陶ブロック、単管
500×500×450(h)cm怪我のせいで,思うように身体が動かせない。今作は,リハビリを兼ねた作り にならざるを得ない。筑波山を眺望する静かな雨引きの景観から,流れ 落ちる気をそっと受け包む作品を作りたいと願っている。
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雨引く里の産土神の御座(あめひくさとのうぶすながみのみざ)
丸太、陶ブロック、鉄パイプ
800×600×800(h)cm雨引も20年の時間がたった。壮年だった私も老年の入り口にいる。時間という宇宙の摂理は、万人に等しく降りかかる。初めて雨
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木霊小球
小枝
φ30cm×8(pieces),φ75cm×1(pieces)雨引の景色をそっと眺めていると、道辻や田畑の一隅に地霊の気配 を感じる。 リンリンロードの何気ない若木立にも私は同じ気を見つけられる。 宇宙を啓示する球体を依り代に見立て、その木霊(こだま)を聞き たい。
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雨引く里の竜神 2013
丸太、陶ブロック、単管
2,000×1,000×1,600 (h)cm心静かに雨引の里を巡って歩くと、風景のどこそこに地霊というべき聖なる空間を感じ見つけ出すことが出来る。
2013のこの場も私には雨引く精霊を感じる特別な場所である。
場と私の制作が、願わくばひとつになって見えれば幸いである。
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雨引く里の田守る竜神
丸太、陶ブロック、単管
800×800×1,200 (h)cm北関東の冬の夕暮れは早い。幾日、ひとり低く赤い太陽を眺めたことだろう。
零下30度に育った私には雨引の冬は優しく穏やかで親しげだ。
私は、透明な空気のなか田畑を守る竜神をここに立てたいと思った。
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雨引く里の花環(かかん)
丸太、陶ブロック、鉄管
800×800×200 (h)cm x2 pieces何度も雨引を訪れていると、変わるものと変わらないものが理解できる。
移りゆくものの中に変わらないものがあり、移りゆかないものはやがて消滅する。
静かに変わらないものを見つめ、刹那に捉えてみたい。残ることはなく残せるものもない。
充分に長い時間、循環と繰り返し、私はひとつのことすら満足にできていない。
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雨引く里の竜神の塔
丸太、陶ブロック、単管
800×1000×1600 (h)cm羽田山の南に向く斜面からは、遠く富士まで広がる関東平野の田や畑の景観の西に、赤く美しい夕日が沈む姿が印象的です。
山々の縁(へり)、平野の始まるこの稲作の地に、雨を護る馮代(よりしろ)としての竜神の塔を作りたいと思います。
私の彫刻にはいつも、目に見えない、大いなる何かが気配される願いを内包しています。
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集雨塔
丸太、陶ブロック、単管
400×400×1200 cm
3000 kgいつも場の気配を読むことから、私の仕事は始まります。
遠く霞む筑波山を背にした雑木林の一角に、天の気を地に導きつなぐ、憑代(よりしろ)を立てたいと思います。
雨を引く里の天の気。雨を集めるイメージを塔状の彫刻に作りたいと思います。
願わくば、そこに眼には見えない、大いなる何かが気配されることを期待して。
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睡蓮(雨引く里の池の環)
陶ブロック・丸太・ゴムチューブ
1100×1100×250 cm
2000 kg村を巡ると稲作の雨引の里では、水そのものが生命を紡ぐ賜物であると気づく。
私は筑波山を背景にした用水池を見た瞬間、睡蓮が咲くように、ここに作品を浮かべてみたいと思った。
睡蓮が象徴する眼には見えない彼岸と此岸の宇宙を、作品を憑代(よりしろ)として、雨引の風景にすることで、この眼に見たいと考えた。
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雨引く水神の環
陶ブロック・丸太
600×600×800 cm
750 kg雨引きの里をめぐると溜め池の多さに篤かされる。稲作の地では水そのものが生命を繋ぐ賜物である。
自然と生命が直接に繋がることを拒絶していく現在の文化の進路に苦しさを覚える。
私は雨を呼ぶ憑(よりしろ)代を作りたいと思った。