道の記憶

黒御影石、鉛
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その黒く傾いた建家は今は使われること無く、ひっそりと佇んでいました。その脇にあった小さなスペースには、草むらに埋もれて錆び付いたリヤカーが一台。聞くと、そこはかつて屋敷へ通じる馬の道だったそうです。そして私が作品を置くことでその道に新しい記憶が書き加えられる事を想像して、少し嬉しくなりました。